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拠点型か、移動型か - Type of Northern lights Tour
イエローナイフ地域のオーロラツアーは、大きく分けると
『拠点型』『移動型』『滞在型』の三つがあります。
どのタイプにも長所と短所があり、どのツアーが合うかもその時の旅行者の希望によって分かれます。
このページでは各ツアーの特色をまとめましたので、ご自身のご旅行計画の参考にしてください。
拠点型
主なツアー会社:オーロラビレッジ、ベックスケンネル、アウトドアアドベンチャー、Bデネアドベンチャー
旅行代理店からツアーを予約する場合、ほぼすべてがこのタイプのツアーになります。
一般の旅行者がオーロラ旅行を想像したときのツアータイプです。
- 拠点型オーロラ鑑賞の特色:
- 休憩スペースが広い
- 設備がしっかりしている
- アトラクションがある
- 散策可能範囲が広い
- 安定した催行
- 雲から逃れられない
- 人数が多い
- 休憩スペースが広い
鑑賞拠点が建物ですから、基本的には参加者全員に椅子やテーブルがあり、一人当たりの専有スペースがそれなりにあります。荷物が多くなりやすいオーロラ旅行者にはありがたい環境と言えます。
- 設備がしっかりしている
基本的にはガンガンに暖房を炊いているので、暖を摂るには一番良い環境です。程度の差はありますが、お手洗いも完備です(白人はトイレを我慢できる人が多いので、野外ツアーだと考慮されていないことがある)。
- アトラクションがある
ツアー会社によっては、ギフトショップやレストラン、写真撮影サービス、鑑賞時間中のミニツアーなどが行えるところもあります。ただ、オーロラビレッジの設備内容が別格すぎるので、設備的にはほかの会社は同等のものにはならないです。また、ツアー中に在住歴の長いガイドがいた場合、建物の備品を使いつついろいろな話が聞けたりします。
- 散策可能範囲が広い
それなりの敷地に鑑賞施設を持っているところが多いので、オーロラ待ちの時間に散策可能です。アトラクションと合わせてオーロラ待ちの時に飽きにくいのが拠点型のポイントです。
- 安定した催行
イエローナイフで拠点型ツアーを催行するには、それなりの資金力や運営力やコネが必要になります。それだけ集客力もあるので、シーズン中はほぼ毎日ツアーが催行されることが多いです。
- 雲から逃れられない
拠点型の最大の弱みになりますが、厚い雲が大きく張り出してしまった場合、雲を避けることができません。雲の切れ間が出来る事をひたすら待つことになります(アトラクションを充実させる理由でもあります)。
- 人数が多い
旅行代理店と取引があるところは、一晩で100席以上の収容数がないと受け入れ不可能です。大きいところだと400人規模の施設もあり、ピークシーズンはそれが満席になります。
ということでピークシーズンは、規模の大きい所ほどツアーの催行が鈍重になってしまうことが多いです。
移動型
主なツアー会社:ナヌックオーロラツアーズ、ノーススターアドベンチャーズ、イエローナイフツアーズ、マイバックヤードツアーズ
バンやミニバスに乗り込み、その日に晴れているところに移動してオーロラ鑑賞をします。個人ガイドベースで催行を行っているところが多く、その道に詳しい人がガイドをしていることが多いです。
- 移動型オーロラ鑑賞の特色:
- 雲の多い日は長有利
- アットホームな少人数ツアー
- シーズンが長い
- ツアー内容が安定している
- アトラクションがない
- 収容人数が少ない
- 散策可能スペースが少ない
- 待機場所が車の中
- ツアーの催行方法が更にバラバラ
- ノリの合う・合わないがある
- トイレが少ない
- 風邪をひくと不便
- 車酔いする人は不可
- 雲の多い日は超有利
曇天の時は、機動力を生かして雲のないところを探して移動します。途中で曇ってきても、更に雲のないところに移動しますから、天候不順な時期や年でも比較的よい鑑賞成功率を望むことができます。
- アットホームな少人数ツアー
ツアー会社によりますが車両に乗れる人数=最大催行人数なので数人から40人程度(2台口で)の少人数ツアーになります。ガイドとも別のグループとも距離の近いツアーになりやすいです。
- シーズンが長い
観賞用建物の維持費がかからないため、最少催行人数を抑えられるので、ほかの業態よりも長い期間ツアー催行OKな場合が多いです。
- ツアー内容が安定している
元々どこかのツアーでガイドをしていた人が個人ガイドになっていることが多いので、ガイドのレベルが高いことが多いです。オーロラ待ちの際も、いろんな分野の話を聞くことができます。
- アトラクションがない
拠点になる建物を持っていないので、アトラクションはどうしても少なくなります。
- 収容人員が少ない
「少人数ツアー」なので当たり前ですが、最高催行人数が少ないので、人気のあるツアー会社はプラチナチケット化しつつあります。
- 散策可能スペースが少ない
基本的に停車しているのは準州立レクリエーション施設の駐車場や道路上の整備用空地なので、「歩き回れるスペース」は少なくなります。敷地周辺を知っているリピーターはもっと奥まで入って行って写真撮影をしている場合もありますが、これは周辺環境を把握済みの経験者の特権と言えます。
- 待機場所が車の中
ということで、一人当たりのスペースはかなり小さくなります。各社とも、利用車両や人数設定なのでなるべく狭くならないように工夫しています。
- ツアーの催行方法が更にバラバラ
このタイプのツアーは催行上の制限が少ないです。ということで同じ『移動型ツアー』でも、催行方法は各社でバラバラです。催行時間帯や催行切り上げの判断基準、時間割などバラバラですし、年によっても変更・更新も早いです。
- ノリの合う・合わないがある
上記とも重なりますが、個人ツアーですからそのガイドとの相性がはっきり出ます。拠点型に比べるとガイドとの距離が近いので、ガイドのタイプやノリに合う・合わないがそのままツアーの満足度に現れやすいです。移動型ツアー自体に問題がないのであれば、次回の渡航時に別の移動型ツアーに参加すると解消されるケースもあります。
- トイレが少ない
おそらくこれが移動型最大の弱みです。夏はレクリエーション施設のお手洗いが利用可能なので比較的問題ないです。しかし冬はすべてが凍結していて利用不可なので、日本の方の感覚では「お手洗がない」という認識でいたほうが無難です。各社とも緊急用トイレ用具を用意したり、トイレ休憩を兼ねて街になるべく一度は戻るようにしたりと、このあたりも各社の対応はバラバラです。
- 風邪をひくと不便
待機場所が車内なので、風邪をひくと移しやすくなります。調子の悪い際は十分に対策をしていってください。
- 車酔いする人には向かない
拠点型と違い、動く日はツアー中に何度も移動します。道も日本に比べるとかなり揺れる道を走りますから、酔い止めのあまり効かない人には向かないです。
- おまけ:日本語以外のツアーについて
2014年夏季より新しいツアー会社がいくつかスタートする予定です。
全てが日本語以外のツアーになりますが、『日本語ではない=英語圏の人達のツアー』とは限らないのでご留意ください。
現在でも、オーロラ旅行者の90%弱が日本人です。そして残り10%ちょっとのうち、約70%が『日本以外のアジアの旅行者』が占めています。具体的には香港、台湾、韓国、中国本土などです。そのためツアー会社も華僑資本が多いですし、参加者もほとんどのツアーでは英語圏以外の人が多くなります。
ということで新しくスタートするツアー会社も、上記の国々の旅行者向けのツアー会社になります。
現在でも中国語ツアーは存在しますが、今後イエローナイフのオーロラツアーは、日本以外のアジアの国々向けに特化したツアー会社として各社が細分化されていくと思われます。
滞在型
主なツアー会社:エノダトラベル、ブラッチフォードレイクロッジ
「街から離れた陸の孤島に滞在して、自分のペースで鑑賞が可能」という、オーロラ鑑賞のいわば理想形です。
イエローナイフの場合、一般の旅行でもなかなか体験できない「完全な原野」の中に滞在する、とても珍しい経験になります。
- 滞在型オーロラ鑑賞の特色:
- 街から一番離れられる
- 本物の陸の孤島
- 自分のペースで鑑賞可能
- 料金が高額
- 参加日に制限あり
- 一人参加しにくい
- 社交性が必要
- ロッジ以外に何もない
- 風呂がない
- 街から一番離れられる
イエローナイフ周辺の滞在型ロッジは釣りと狩猟が本体の目的で作られたもの。そのためにイエローナイフから数十~数百キロ離れています。そのため各施設とも「光害」の影響を全く受けません。
- 本物の陸の孤島
どの施設も周りは全く人の住んでいない原野。冬季でも陸路でアクセル出来るロッジはほとんどなく、完全な陸の孤島に滞在します。
- 自分のペースで鑑賞可能
滞在型では「オーロラ鑑賞」というツアーの概念はなく、鑑賞は各々ペースに合わせた自己鑑賞です。自分の滞在ペースに合わせて空を眺めます。ツアー終了時間もないので、朝まで観賞が可能です。
- 料金が高額
滞在型ツアーはエノダの日帰りツアーを除くと数日間のパッケージで申し込みとなり、お一人$1500~4000ぐらいになります。イエローナイフからの往復の移動費に滞在中の食事(お酒は別料金)、宿泊費が含まれているので滞在施設や移動費(夏はプロペラ機)を考えると相応の料金ですが、それでも通常のオーロラ鑑賞旅行の滞在よりは費用が高額になります。
- 参加日に制限あり
冬季のエノダを除くとすべてプロペラ機移動なので、参加日(週2回程度)がロッジの指定となります。航空便遅延による乗り遅れを防ぐため、参加日の前日までにイエローナイフに到着している必要があります(ツアー後泊も推奨)。
- 一人参加しにくい
拠点型ツアー以上に莫大な維持費がかかるため、参加希望者が一人の時はどの社も参加者一人では催行できず不催行にします。事前に同行者を募るか、一人で2名さま分の料金を用意するかの二択になります。
- 社交性が必要
滞在型にはいろんな所からの旅行者がいます。そうした人たちとの会話も楽しみの一つですので、全く会話もなく滞在するということは、ツアーのアトラクションを一つ放棄するのと同じになります。
また、ある程度自分から話さない場合はスタッフも距離を置くようになるので(一人の環境にしてくれるようになります)全くガイドを受けられなくなります。通常のツアーよりも、聞きたいことは自分から聞きに行く必要があります。
- ロッジ以外に何もない
釣りや射撃などのアトラクションはありますが、それ以外はほんとに何もない原野の中にロッジはあります。そこがこれらのロッジのウリですし、それを求めて欧米の旅行者は来ますが、そういう環境で落ち着かない方には不向きなツアー方法といえます。ちなみにラジオも入らないので、必要な方はサテライトラジオ持参をお勧めします。
- 風呂がない
ブラッチフォードにはジャグジーがありますが、基本的にこういう設備には風呂がありません。お湯で体をふく程度で滞在します。冬季のエノダでは、長期滞在する旅行者が事前に話が付けて、オーナーに同行して一度ぐらいは街に戻り、室内プールのシャワー設備を使ったという例がありました。
どのツアーを選ぶのが良い?
以上が各ツアー形態の特色となります。
オーロラツアーは各社で方針がバラバラです。
そのため「人気のツアーに参加する」のではなく、「自分の旅行スタイルに合ったツアーに参加する」のが重要です。
ぜひ自分に合っているツアーを見つけてください。
またもっと詳しく知りたいものがありましたら、お問い合わせよりご質問ください。